書生は所詮、小生と称せん。

日々のなにがし、ときどき旅行記。

都会に住むこと、地方に住むこと。

私は地方の出身者です。

実家は最寄駅まで徒歩45分、JRは1時間に1本だけ。

私鉄は1時間に3本走っているけれど、駅までは徒歩で1時間45分。

地元自体は本当にローカルもいいところなんだけれど、電車に乗れば1時間程度で5大都市にも出ることができる。いまになって思うとなかなか利便性は悪くない土地です。

 

大学生活を結構栄えている地方都市で過ごし、就職を機に東京で5年ほど暮らしていました。

いまは転勤の関係で、地元と雰囲気の似た地方で暮らしています。

転勤先でクレイジーなことをせずに3〜5年を過ごすと、また本部のある東京で仕事をすることになるのですが、いまは東京に戻ることが本当に良いことなのかと考えてしまいます。

というのも、正直私にとっては東京の暮らしがあまり魅力的ではなかったからです。

 

まず、満員電車を我慢できませんでした。

私は快速と各停が並行して走っている沿線に住んでいたのですが、少しでも混雑を避けるためにいつも各停に乗っていたほどです。

なんなら、朝も来た電車に人と物理的に接触しないと乗りこめないようなときには、一本見送ってから乗車したりしていました。

 

次に、思ったより都会のイベント性に魅力を感じなかったこともあります。

ネットやテレビで特集されたりしてもてはやされているものも、実際に行ってみると

「これ人が多くて雰囲気で盛り上がってるだけで、地方で同じことしたり同じもの出してもこんなには盛り上がらないよな・・・」

と思うことが多かったです。

 

もちろん、都内にしかないありがたいものも沢山あります。

たとえば、

・オフ会等の交流会がめちゃくちゃ簡単に開催、参加できる

・博物館、美術館とかの規模、種類が異次元

・手当含めて給与が高い(転勤して実感)

・欲しいなって思ったものが2〜3軒お店を回ると大体現物チェックできる

・飲食店の種類が多い(ラーメンだと、地方では熊本ラーメンとかそもそも店がない)

とか、自分結構都会好きなんじゃないかって思うくらいいろいろあります。

そうなんですよね、書いてて思うんですけど東京って面白いんですよね。

ただ、メリットデメリットの話になった時に、どっちに天秤が傾くかがその人次第なだけであって。

 

私は、地方に転勤になって、最初は地方の何もなさに絶望しました。

といっても、「何もなさ」ではなくて、「東京で感じたメリットがないこと」だったんだなっていまならわかります。

海なし県に海の魅力がないのが当たり前のように、東京とおんなじ魅力は地方にはないってそんな簡単なことだったんですけどね。

そんな感じで、最初は東京で感じたメリットが失われて残念がっていたのですが、

いまは東京で感じていたデメリットが結構な割合で消失したことに喜びを感じています。

例えば

・通勤で満員電車に乗らなくてよくなった(好きな自転車で通勤)

・部屋が広くて趣味のものがいっぱい広げられるから、頻繁に触れられる(東京にいた時はと

 にかく収納してた)

・部屋が広いし、知り合いが大体車持ちだったり、近くに住んでるから、家で遊んだりふらっ

 と遊びに行ったりしやすい

・職場の人数が少ないから、みんな知り合いで合わない人を除けば大体仲良くできる(本部に

 いたときは、部署が違えば別会社かよってくらい部署間でバチバチなクレーム投げ合ったり

 してて疲れた)

・アウトドア趣味がしやすい

とかです。

 

こう書いていると、次の転勤で都内に戻る旨味は私にとってはあまりないなと思いました。

デメリットの方がサクサク書けちゃう。

いうて、いま住んでる地方は出身地でもないし、なんなら地元からめちゃくちゃ離れてる縁もゆかりもない土地なので住み続けるのもうーんというところではあるのですが。

私は東京に住んでいてストレス解消とかリラックスするのにも一苦労な感じだったので、やっぱり根っからのカントリー気質なんだなと思いました。

出身者以外で都会の暮らし満喫できる人ほんとすごい、私もそうでありたかった。